The End Of My Journey
〜中国株、FX、そして次の目的地を探す旅〜



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ツタンカーメンえんどう豆栽培日記〜オニヒトデは地球を救う?〜(宮古島訪問編)
生育比較(2007年2月23日現在。種植えから約80日目です。)

左がオニヒトデ入り土壌です。
2007年2月20日(あちこち訪問) 
宮古島の仲間はたぼーが運営する、ウルトラハッピーフェローズ農園。

きゅうりやナス、トマトといった野菜に加え、

ドラゴンフルーツ、パパイヤ、バナナの木まである南国ムードたっぷりの農園です。

手前の春菊は市販品では味わえない甘みたっぷりの逸品で本当にお勧めの一品です。

「この春菊食ってみ〜!」と言う菜園部長の姿が目に浮かぶ(笑)

ツタンカーメンえんどう豆。

ひょっこり出てます。

もうまもなくプランターから菜園に移動です。

宮古島にも豆の輪が広がっています。
菜園のすぐ横に広がるサトウキビ畑。

ちょうど収穫時期で、島内あちこちでキビ倒しが行われていました。
菜園の土壌PHを測定しました。

PH=6.5で弱酸性。

あり〜?宮古島は隆起珊瑚の琉球石灰岩土壌でアルカリ土壌じゃなかったっけ・・・

雨上がり採取だったので雨が影響したのか・・・
加治道浄水場を訪問しました。

宮古島の地層は雨水の浸透性の高い琉球石灰岩なので川がありません。

ですので地下にある不透性基盤と断層で形成されている地下水盆を流れている地下水が、
全ての水道水の水源になっています。

またそのような特性を生かし世界中でも珍しい地下ダムなるものがあり、
その地下ダムは農業用かんがい用水として利用されています。
土壌が故の地下原水硬度はなんと300、高い高い・・・
ちなみに川や湖は硬度20〜30程度。
ですので硬度低減化装置(ペットリアクター)が設置されており、硬度100程度まで硬度処理されます。

水の中にアルカリ剤を加えPHを8〜9程度に上昇させると、不溶性の炭酸カルシウムが形成されます。
炭酸カルシウムは粒径が小さく沈殿しにくいうえ、いったん沈殿すると固着してしまうのですが、
ペットリアクターは、種ペレット(粉体状の苛性ソーダー)を原水に入れ、
アルカリ反応が起こる前に種ペレットの周りに炭酸カルシウムを付着させ、
φ1〜2mm程度のツブツブにさせ、取り扱いを楽にさせる装置です。

そのツブツブは・・・そうタマタマです。
現在タマタマは廃棄処分しているようなので、
酸性土壌のPH調整に活用できればいいなと思いました。
ペットリアクターを通さない水が出る蛇口。

確かに炭酸カルシウムが固着してます。

これだと掃除が大変です。
水源です。

約30m地下の地下水をポンプでくみ上げています。
地下ダム記念館を訪問しました。
入場料がいるのがわかると、

「宮古でお金取るなんて珍し〜な〜!」と

静母上のバリバリ大阪弁が記念館中に響き渡る・・・母上素敵です(笑)


写真の緑の箇所が自然の地下断層を利用した地下ダムです。

このダムの水は農業用水として利用されており、
キビ畑に専用スプリンクラーが設置されているのを何ヶ所か見かけました。
車で走っていると造成中の農地を発見。

2m程掘り込んで表面に赤土を被せています。

まるで巨大なプランターで植物を育てるのと同じ条件ですね。
隆起珊瑚の石。

宮古島の基礎土壌です。

水の浸透性は確かによさそうです。
肥料センターを訪問しました。

昨年10月から操業開始の新しい施設です。
工場内の様子。現在試験運転中。
牛糞とバガス(サトウキビの搾り粕)を混ぜて肥料を製作しています。

あ〜臭さ!
強烈な匂いがします。

ここでは今まで2度、
実験的にダイバーから持ち込まれたオニヒトデを混ぜて肥料製作をされているようです。

ですが、それはあくまでも単なる不要品の処理作業という意味合いだそうです。

「オニヒトデ入り」等と謳ってしまうと、成分表示でオニヒトデの成分を記載しなければならないのですが、
オニヒトデの安定供給が望めない今、一定品質が保てないのでなかなか現実的に難しいようです。

それと引き上げられたオニヒトデは現在「産業廃棄物」扱いとなるようですが、
もし「オニヒトデ入り」と謳うと「産業廃棄物最終処分業者」となり、免許が必要となるようです。

現実的にはオニヒトデ入り肥料製作は難しいのか・・・

2007年2月21日(オニヒトデを探しに海に潜る) 
滞在中の天気予報は全て雨。
雨雲を引き連れ、また連れて帰る・・・
そんな予報だったのですが、今日は幸い少し晴れ気味。
静母上の機転で予定を一日前倒し。

まず1ヶ所目はイムギャーマリンガーデン。

こんな海を見るともう大阪の海には入れません。
  砂浜から約5分でこの世界、水深5m。

 こっちの魚は近づいていくと逃げずにみんな正面に体の向きを変えこっちを見ます。

 「誰やねん〜?お前!」

 そんな言葉があちこちから聞こえてきそうです。
 
  ハマクマノミの群れ

  ちなみに「ファイティング・ニモ」で有名なのはカクレクマノミ。

  体の白い筋の数が違います。

  仕草が非常に愛嬌のある魚です。
  
  コバルトブルーが美しい、ルリスズメダイの群れ。

  素晴らしい海の景色・・・こんな美しい海の環境破壊は絶対に許されません。

  ちなみにここではオニヒトデは発見できず。

  でも珊瑚のためにはいない方がいい。

続いては来間島。

来間大橋のすぐ横の防波堤から潜りました。

ここは・・・そう、今我が家のプランターで眠るオニヒトデが取れたポイントです。

そして今回のインストラクターはそのオニヒトデを実際に採ってくださったN田さんです。

これも何かの縁なのかも。
  ゲーッ!ウミヘビ〜〜!?

  いえ、ナマコの一種です。
 猛毒を持つミノカサゴ。

 毒を持つゆとりなのか、

 「食えるもんなら食ってみ〜!」と

 言ってる様に非常に優雅に泳いでいます。

 でも高級魚です(笑)
 防波堤のすぐ下がこんな景色です。信じられますか?

 オニヒトデが珊瑚をかじった跡は何ヶ所か見られたものの、

 遭遇することは出来ませんでした。
宮古島の北にある池間島へ向かいました。

オニヒトデが最近多発している地域です。

全長約1.5Kmの池間大橋からの海景色は日本国内とは到底思えません。
橋の横に広がるもずく畑。

種を海から採取してネットにくっつけておくともずくが成長するそうです。

ちなみにこちらではもずくに、にんにくを入れて食べます。

すごいヌルヌル感とピリッとしたにんにくの口の中で広がるハーモニーが何とも言えません。

また、もずくの天ぷらはふわっとした食感でこれまたお勧めの一品です。

さあ、ポイントに到着です。

N田さんは今回の趣旨をご理解してくださってます。

何とかオニヒトデを見つけようと言って2人は海中に消えたのだった。
「綺麗やな・・・」

ふと気づくとN田さんがいない・・・

あれれ・・・どこ行っちゃった・・・

遠くのほうで手を振るN田さん。
そこへ行くと珊瑚が何者かに食われている・・・
そう、珊瑚の敵はオニヒトデだけではありません。

犯人は貝。「シロレイシガイダマシ」

写真ではわかりにくいですが、珊瑚の根元にびっしりと付いています。
タニシを少し細長くしたような約3cmの大きさの巻貝です。

暫くするとN田さんはまた海へ潜って姿が見えなくなりました。
シュノーケルのみでテーブルサンゴの裏側を一つ一つ丹念にオニヒトデを探してくださってます。

たつぞうは一人ほったらかし状態(笑)

でもそんなN田さんの執念にはただただ頭が下がる思いです。
結局はオニヒトデには遭遇出来ませんでした。
ですがその方が海にとってはいいことです。
潜ってそこらじゅうにいたら、もう取り返しがつかない状況です。

しかし珊瑚の一番の外敵は我々人間なのかもしれません。
オニヒトデしかりこの貝にしても、大量発生の原因は未だにはっきりしていませんが、
人間による無秩序な埋め立てなどによる富栄養化が多分に影響してるような気がします。

そして人間が行ってきた「地球イジメ」は海だけでなく、
今まさにそのツケが地球温暖化という形で、もはや肌で影響を感じるようになってきています。

「人間」という外敵に対しては「人間」で対抗しなければならないと思います。
それは一人一人自分で出来ることからコツコツと・・・
それが一番大切なことだと感じます。



今回オニヒトデ探しのお手伝いをしてくださった、
ダイビングショップ「BLUESPACE」さんのサイトです。
     ↓          ↓
http://www.blue-space-miyako.com/
2007年2月22日(市役所へ行く) 
今日は静母上が段取りしてくださっていた、市役所に行きました。写真はありません。
お会いしたのはN田さんの紹介の本家オニヒトデ博士。
その方は沖縄県の「オニヒトデ対策委員会」の委員を務められている方で、学生時代は石垣島で海洋生物学を学ばれていた方でした。

オニヒトデの珊瑚における食害の影響は、特に2004年2月頃より増加傾向にあるようで、
ひどい所では、海底表面における珊瑚の割合が70%を占めている海底で、10%まで低減するほど食害が出ているとのことでした。
まさに食べ放題状態です。

対策委員ではこのような状況を受け、捕獲後のオニヒトデ活用方法として肥料化を既に研究されています。
オニヒトデ肥料の成分分析の結果は、堆肥や液肥などにより多少異なりますが、
総じてリン酸を多く含んでいることがわかっています。

そしてその肥料で野菜の栽培実験も試みているようですが、
結果が出たり出なかったりとのこと。
その野菜を見てみると、レタス、ホウレンソウ・・・そう、葉物ばかりです。

「葉物ばっかりやん!」

母上の鋭いツッコミが響き渡ります(笑)

葉物にいいのはチッ素栄養分、リン酸は花や実を付ける植物に有効とされています。
「実験にツタンカーメン豆も混ぜてもらう?」(笑)
確かに提案の価値ありと思い、後日オニヒトデ博士に提案しようと思います。
民から官への提案です。

あと、街路樹の根元にあちこちで植わっている、ハイビスカスの根元にオニヒトデを埋めてみるのもいいのではないかと思いました。
美しい町並みはオニヒトデが守っている・・・素晴らしいことじゃないですか。


あと、宮古島では現在、バーク堆肥製作時の発酵剤としてオニヒトデが活用されていることもわかりました。

美しい海、そして緑や花の豊かな美しい町並みの実現に向けてこれからどんどん県に提案していこうと思います。
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